お客さん想いのマジメな人ほどハマってしまう”ワナ”。
ある程度、業界の知識に詳しくなったり
自社商品と他社商品の違いも理解してくることで
営業マンがハマってしまうセールスのワナがあります。
しかも、恐ろしいことに…
マジメで、
お客さん想いの優しい人ほど、
ガッツリとハマる怖いワナなんです。
それは…
ワナの正体。
実は件名にも書いているのですが
このワナの正体は…
予防策を売ろうとしてしまうことです。
他のお客さんからの情報、最近の業界の動きなどが見えるようになると
「あっ、このお客さんは絶対に近い将来コレが必要になる!」
と自信を持って提案できるタイミングが来ますよね。
しかも、すでに予防策を実行しなかったために後悔している
お客さんが身近にいたら…
「そのままそっちいったら危ないですよ!」
と、予防策をグイグイ(良心を持って)紹介する。
そして、結果全然売れない。
少ししてから、お客さんが言った通りのトラブルに巻き込まれているのを見て
「だから言ったじゃないですか(泣)!」
と、なってしまう。
こんなこと、あなたも経験ありませんか?
人間は目の前の痛みしか見えない。
悲しい現実ですが…
ほとんどの人は
「いま、目の前で発生している問題」
を解決できる魔法の薬を求めています。
しかし、あなたが持っているのが予防策だったとしたら
どうすればいいのでしょうか?
だから見せ方を変える。
アメリカの通販に初めてフリーダイヤルを導入した伝説のセールスマン
ジョセフ・シュガーの言葉にこんなものがあります。
”商品を売る時には、常に解決策を売れ”
仮に、あなたが持っているものが予防策だったとしても
見せ方、伝え方を変えて
予防という面で売ろうとするのではなく
いま、お客さんが目の前で悩んでいることを解決できる
というように、商品を別の側面から見せて
「だから、あなたの問題を解決するためにこれが必要」
と、伝え方を変える必要がります。
予防系の商品の代名詞といえば、保険がありますよね。
今回の話の観点でいえば…
保険会社は、本来メチャクチャ難易度の高い商品を扱っています。
だからこそ、
・ガンにかかったけど、保険に助けられた人のインタビュー
・既に契約中の保険より安くなります、いますぐ支出を抑えよう!
というように、できるだけ目の前の問題にみえるように
保険会社も見せ方をくふうしていることに気づいてきませんか?
ちなみに、私は30歳を超えて保険に加入しました。
それは父がガンと糖尿病で亡くなったからです。
遠い先の問題に思えたことが、急に身近な問題として迫ってきたからですね。
予防は売れない。売りづらい。
悲しいかな、これはセールスの残酷な真実です。
あなたが紳士的なセールスマンであればあるほど
目の前のお客さんを助けられるなら
少し見せ方を変えてみませんか?
本日はここまで。
あなたの事業に利益が今より残り、あなたの事業と人生がもっとよくなることを願って。
PS.
うーん。どうしても長くなりますね。
朝には重い文章量ですが、「予防は売るな!」の一言では
伝えきれなかったと思うので、この内容で伝わったとしたら…
嬉しい限りです。
PPS.
ちなみに私が前職でコンサルタントとして仕事を始めて3年目で
セールスのスランプが訪れますが、私もこのワナにハマってしまい
一時期はセールスが不振でした。
当時は
「みんなこのままじゃヤバいのになんで気づかないんだ!」
なんて、嘆いていました。
なので、一時期はお客さんに”怒りに満ちた”提案書を作成していた時期もありました…
当時の上司に
「日向くん、なんでだろう…なぜか提案書から怒りのようなものを感じるけど…どうしたの?」
と、ツッコミを受けた時期もありました(笑)。
結局、自分で調べてこのワナと答えにたどり着けたのでよかったですが
このワナから抜けられないままだったとしたらちょっとゾッとします。
PPPS.
もちろんですが、その怒りに満ちた提案は予防策を前面に押し出していたので
しっかり失注しましたよ。(笑)
(そのお客さんとは今もよい関係ですがね)